クリスマスローズと廃油
揚げ物をした「廃油」が溜まっていた。
クリスマスローズたちの肥料に雪のうえから廃油を撒いてあげた。
このクリスマスローズは「ダブルピコティ」という品種名で綺麗な花が咲く。
この廃油の量で一年間の肥料に値する。
気に入って一輪花がついていた苗を買って植え、何年たったかはまた忘れてしまった。
人間でいうと青年期かもしれない。
私はクリスマスのころから急に「人生のカウントダウン」が始まったような妙な気持にとらわれている。
昨年相次いで友人、知人が旅立ってしまった。
それに相次いで介護になってしまった友人、知人、その後の不自由な人生の大変さを想う。
老いるという事はこういう事なんだと考えを深くした。
sionさんのブログに詩人・評論家 吉本隆明の言葉が紹介されていた。
「結婚して子を産み、そして、子に背かれ、老いくたばって死ぬ、そうゆう生活の仕方をして、生涯を終えるのがいちばん価値のある存在なのだ」と。
私は嫁をしていたころの若かった自分というものと、老いてゆくいまの心境とが心の中で混ざり合っているとふと感じた。
来た道行く道、いまの私たち夫婦も当を得ている。
孫の巣立ちと重なり、今まで感じたことがなかった淋しい心境にとらわれている。
どんな生き方をしようとも平等に死は訪れる。
順番だから、順番だものね。
(2022.0105 水曜日 14:49 記す)