義父の魂は受け継がれて
同居していた義父(舅)は、今から24年前の秋、81歳のときに間質肺炎で亡くなった。
生きていれば105才になる。
温厚実直な人柄で、同居していた私は感情に任せて物言いをする姿を一度もみたことがなかった。
私はそんな性格の舅を尊敬していた。
子供好きだった舅は、3人の孫(私の子供)をとても可愛がってくれた。
今でも思いだす。
幼かった子供たちを膝のうえに抱きかかえ「うちの子供たちはみんなかわいい、贔屓めではなく本当にそうだよなぁおばあちゃん(姑)」と、なんどこの場面をわたしはみたことか、有難いことだった。
そして幼い子供たちに話しかけていた。
「健康が第一だよ」そして「性格が良いことが一番だよ」と、その頃はすでに学歴社会になっていたのに、そのことにはほとんど触れない義父の言葉、わたしはとても怪訝だったが。
様々な価値観が崩れ、倫理観のない社会になっている現在だからこそ、私はその必要性はとても重要であると考えてみる。
今年干支の次女は子供のころから猫好きだった。
このところの数年間、動物好きを生かし、旦那様の協力を得ながら社会貢献活動をしている。
里親になっている2匹の猫が次女宅にはいる。
傷だらけだった野良猫(私は下の子と呼んでいる)を引き取って育てている。
当時の傷は癒え、すっかり落ち着いて毛並みも綺麗になった。
事務所の出窓にも猫の居場所をつくってあげている。
飛んでくる小鳥が気になるよう。(私は上の子と呼んでいる)
この子は家庭の事情で飼えなくなった猫で、もらいうけ育てている。
2匹とも、次女夫婦にとっても懐いている。
動物愛護ボランティア活動は自分をも愛すること、頑張りすぎず出来る範囲で活動して欲しいと願っている。
中年になった3人のわが子、他者を思いやる優しさは義父が教えてくれた賜物にほかならない。
平凡な暮らしでいい、幸せでいて欲しいとこころから願う。
(2021.01.23 11:08 記す)