肺腺がんの治療が始まっていたあの頃
今日は予定通り伊勢丹まで買い物に行けそうだ。
お天気がよくアウターウェアはいらなそう。
12時頃、万代シティに着いた。
伊勢丹はお歳暮、クリスマス商戦で催事が多く、万代シティは買い物客で賑わっていた。
私はお目当てだけ買い、デパートでの滞在時間を2~3時間と決めていた。
ランチしてもまだ時間がありカフェも楽しんだ。
思い返すと、一昨年の今頃は一回目の抗がん剤治療を受け2~3日過ぎたころだった。
並行して放射線の治療も始まっていた。
肺腺がんはステージⅢAであった。
自分自身が癌になり治療を受けている姿を思うと、夢のような出来事だった。
気が小さい私は、内心死が怖いから、ただひたすら誠実に治療の日程をこなし、前向きに頑張るしかないと思ったのは確かだ。
当時の心理状態を的確な言葉で言い表すことは難しい。
お陰さまで主治医の先生とは、かって経験したことがないほどに心が通じ、とっても私は相性が合うと感じていた。
何よりだった。
生きてきた人生のご褒美だと思った。
ほんとうに良かったね、と家族はとっても喜んでくれた。
入院治療は11月末から一か月半の予定だった。
今こうして元気に過ごせていることは夢のようでもある。
本当にお陰さまである。