縁起の良い植物「万年青(おもと)」
紅葉のきれいな灌木「コバノズイナ」は自然樹形で育てられるが、徒長枝やちょっと離れた場所からも若い幹が出てくる。
今日は短時間で「コバノズイナ」の刈込を行った。
いままで姿が見えなかった「万年青(おもと)」が姿を現した。
「万年青(おもと)」は万年というめでたい言葉が使われていることから「縁起が良い」と言われる所以らしい。
大正生まれの今は亡き母は、家を建てたら一番先に「万年青」を持って行って、新しい庭に植えるようにと私に言っていた。
おもと(万年青)は家の基との言い伝えらしい。
写真の「万年青」は亡き姑さんが、どなたからか頂いて育てていたものだった。
姑さんは、十数年らい透析をしていたが晩年、植物の中でも「万年青」を慈しみ育てていた。
その姑さんは新しい庭ができる数年前に、くも膜下出血が原因で10日程の入院で亡くなってしまった。
若かった当時の私は、何の変哲もない「万年青」を、姑さんは何で好んでいたか思いは及ばなかった。
高齢に加え世情の変化に「植物さえも縁起の良いものを大切にしよう」と、ブログを書いている間に、急に私の考えは傾いた。
写真にある「金閣寺垣」さえ、若かったあの頃うちの人は手作りで作った。
庭にある、ほとんどすべてのものは手作り作業をしたものだ。
日本にとって波乱含みの多い夏は早く終わって欲しいものと、私は秋空に近い夏空を見上げた。
いまの私は、全ての人に幸あれと願わずにはいられません。
(2021.07.30 金曜日 11:02 記す)