癌とともに歩んでくれた、可憐で小さな百合の花
英国庭園作りの第一人者、ガーデンデザイナー ケイ山田先生がデザイン監修された見附イングリッシュガーデンを訪れたのは2016年の6月始めのことでした。
イングリッシュガーデンの美しさは、それはそれは地上の楽園のようでした。
見事に咲き誇った数々のバラの花、薔薇の花と一緒に咲く彩り豊かなお花たちにも、とても感動したものでした。
その日、イングリッシュガーデンに色とりどりのお花が咲き乱れているなかで、私を惹き付けてやまない小さな白い百合がありました。
家に帰ってすぐにネットで探しましたが、なかなか見つかりませんでした。
手を尽くし探し求めたところ札幌で販売されていることが分かりました。
わたしのこころを魅了してやまない「マルタゴンリリーアルバム」の小さな球根が、時季外れなのにも関わらず、わずかに残っていたことに、ほっと胸をなでおろし、即手配し送っていただいたものでした。
その数か月後、思いがけず肺腺がんであることが判明し、入院治療することとなったのでした。
2017年6月、私が癌治療を終えて退院するのを待ちかねていたように、雑木の庭に「マルタゴンリリーアルバム」が始めて咲いたのです。
その時、同時に購入した小さな百合がこのオレンジ色の野に咲くクルマユリだったんですね~。
百合は豪華なものと思いがちですが、自生種は野趣あふれ小さな花姿がとても可憐です。
私の好きな「雑木の庭」の植栽に使いたいと考え、ようやく手に入れた深い思い入れのある百合の花なのです。
そして図らずも、わたしの肺腺がんとともに歩んでくれた可憐な野の百合だったのですねぇ。
お陰さまで、有難いことに、わたしの肺腺がんは、もうすっかり快癒したようです。
これからの人生は、私がいままでに得たこと、まだ知りたいこと、挑戦したことなどを日々日記に綴り、充実した人生にしたい心境になっているところでなんですよ。