ベランダでティータイム
多くの皆様方が、コロナ禍の渦に多かれ少なかれ巻き込まれ、影響を受けていらっしゃることでしょう。
わたしは家族の中の年長者として、若い人たち家族の様子を気にかけながら静かに見守っています。
今まで、人生の荒波は主人が防波堤となってくれていましたから、大きな悩みをわたしが抱えることは殆どなかったような気がします。
わたしの人生の波はその陰に隠れて、比較的穏やかで乗り越えやすい波だったようです。
でも今回のコロナ禍は、人間だれしも同じに降りかかった災難ですよねぇ。
だれしも老いの身にはこたえますが、いっとき忘れる方法がわたしにはあります。
きっと園芸作業をしてくれる主人もまた、同じことを考えていることでしょう。
それは園芸作業に没頭することでなんですね。
余計なことを考えない無心な状態になれること、ふと気づくとこころが空っぽになっています。
無農薬有機栽培のレタスが結球してきました
こぼれ種から育った セロリ は柔らかく スープやサラダや炒めものにします
すこしだけなる絹さやは彩に使います。
巻かないレタス は焼肉をつつみます。
家庭菜園のお野菜が、まいにち毎日元気に育っている姿は、いまの私たちに何物にも代えがたい、こころにプレゼントを与えてくれています。
園芸作業こそ ”希望” ”励まし” ”なぐさめ” ”いやし” となっているに違いないと信じています。
気のおけない友人が訪ねてきました「しばらく音沙汰がなかったから、ご主人かあなたの体調でも悪いのかと思って」と
家の中にどうぞとお招きしましたが「菜園や庭のみえるここがいいわよ」と。
ベランダでティータイムをしました。
主人のお陰で元気に育っている「緑豊かな野菜たち」「樹木のあいだから射し込む木漏れ日と木の葉の揺れ」「ところどころで咲いている草花」。
私のなかの五感がよろこんでいるよう。
気持ちは晴れやかになり、ささやかな日常生活がどんなに幸せなことか、あらためて気づかされたものです。
主人の先導してくれた ゆったり ゆっくり 心ゆたかな 心地い現在の暮らし方を肯定できたのも、コロナ禍で不安な時だからこそかけがえのない オアシス のような存在になったものと気づかされました。
庭をみながら楽しそうに過ごしてくれた友人。
みどりを眺めながら過ごした時間、友人の心が癒されたなら、うれしいかぎりです。